プラチナとホワイトゴールドの違い
『プラチナの第一の特徴』は、融点が1769℃と極めて高く、比重も21,45と大変高いことです。今日でも、鉱石からの精錬には長い精製過程がかかり、高度な技術が必要とされています。また、採掘された総量もわずかで、プラチナの鉱石1トンに含まれるプラチナの量は約3グラムと希少です。
『プラチナの第二の特徴』は、科学的安定の高さで、貴金属中屈指のものです。大気中、高温でも変化せず、王水以外の酸にもアルカリにも解けません。水銀とも反応しません。色調は、白系ですが、銀のような白さと違い、やや黒っぽい渋みのある独特の白さが特徴です。
最も一般的なプラチナ合金は、プラチナ900です。このプラチナ900の代表的な合金は、プラチナ90%に10%のパラジュウムを加えた合金です。溶解の温度こそゴールドに比べればずっと高いということはありますが、高温でも酸化せず、容易に加工することが出来ます。
『ホワイトゴールド(WG)』という表示を貴金属ジュエリー製品に見かけます。ホワイトゴールドを和風に言い直すと白金。白金はプラチナですから、これらは同じものかという疑問が生じ、一般消費者にとって大変紛らわしいことです。
ホワイトゴールドはプラチナではなく、金合金の一種で、割金にパラジュウム等を用いた白い金です。この紛らわしさを招いた白金という名前の遠因は、プラチナ発見当時ヨーロッパ人たちがoro blanco,white gold (いずれも白い金の意味)などと呼んだんだことにあります。
ホワイトとはいっても地が金なので、合金になっても多少黄色味が残ります。そのため、ほとんどのホワイトゴールドのジュエリーには、ロジウムメッキがされています。通常、メッキがはがれることはありませんが、修理で火を入れると黄色味がかかった地肌が出てしまうため、再度メッキをやり直さなければなりません。また、イエローゴールドのジュエリーにロジウムメッキをかけると、完全なホワイトに変身しますが、メッキで色を大きく変えることはジュエリーには馴染まないものです。